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バンコマイシン塩酸塩点滴静注用「明治」

バンコマイシン塩酸塩点滴静注用「明治」を腎機能障害患者さんへ投与する際の注意点について教えてください。

2026年9月更新

#特定の背景を有する患者への使用

バンコマイシン塩酸塩点滴静注用「明治」を腎機能障害患者さんへ投与する際の注意点については、次の情報があります。

1)電子添文には次の記載があります。(資料1)
9. 特定の背景を有する患者に関する注意
9.2 腎機能障害患者
腎機能障害の程度に応じた投与量・投与間隔の調節が必要となる。血中濃度をモニタリングするなど慎重に投与すること。排泄が遅延し、蓄積する。[7.2、8.3、16.6.1、16.8.1参照]

※[参照]については、最新の電子添文をご確認ください。

2)「日本腎臓病薬物療法学会 腎機能低下時に最も注意が必要な薬剤投与量一覧」には、腎機能低下時の投与量として次の記載があります。(資料2)
一般名 バンコマイシン塩酸塩(VCM)
<注記>
・目標濃度は、AUC/MIC400~600(MIC1mg/Lと仮定)、HD患者では、HD実施前の濃度として15~25µg/mLとする(抗菌薬TDM 臨床実践ガイドライン2022)。
・タゾバクタム/ピペラシリンとの併用による急性腎障害が報告されており、バンコマイシ曝露量の増加、クレアチニン尿細管分泌阻害による偽性腎障害など様々な機序が提唱されているが、正確な機序は明らかにされていない。対策として、バンコマイシのAUC目標範囲の厳格化、併用期間の最小化、クレアチニン以外の腎機能指標の導入などが挙げられる(Drug Des Devel Ther 19: 7947-7965, 2025)。

[GFRまたはCCr(mL/min):30~]
1回0.5gを6時間毎又は1回1gを12時間毎。高齢者には、1回0.5gを12時間毎又は1回1gを24時間毎。いずれも、60分以上かけて点滴静注(添付文書)
(抗菌薬TDM臨床実践ガイドライン2022より)
初回のみ25~30mg/kg(実体重)の負荷投与を行う
[CCr:100mL/min]
初回負荷量(70、80kg)2g、(60kg)1.75g、(40、50kg)1.25g、維持量1回1.25gを12時間毎
[CCr:90mL/min]
初回負荷量(70、80kg)2g、(60kg)1.75g、(50kg)1.5g、(40kg)1.0g、維持量1回1.0gを12時間毎
[CCr:80mL/min]
初回負荷量(60、70、80kg)1.75g、(50kg)1.5g、(40kg)1.0g、維持量1回1.0gを12時間毎
[CCr:70mL/min]
初回負荷量(60、70、80kg)1.75g、(50kg)1.5g、(40kg)1.25g、維持量1回0.75gを12時間毎
[CCr:60mL/min]
初回負荷量(60、70、80kg)1.75g、(50kg)1.5g、(40kg)1.25g、維持量1回0.75gを12時間毎
[CCr:50mL/min]
初回負荷量(60、70、80kg)1.75g、(50kg)1.5g、(40kg)1.25g、維持量1回0.5gを12時間毎
[CCr:40mL/min]
初回負荷量(80kg)1.75g、(50、60、70kg)1.5g、(40kg)1.25g、維持量1回0.5gを12時間毎
[CCr:30mL/min]
初回負荷量(80kg)1.75g、(50、60、70kg)1.5g、(40kg)1.25g、維持量1回0.75gを24時間毎

[GFRまたはCCr (mL/min):15~30]
腎障害発現率が高率になるので代替薬を考慮する(抗菌薬TDM 臨床実践ガイドライン2022)
初回15~20mg/kg、以後1回7.5~10mg/kgを24時間毎(EO)

[GFRまたはCCr (mL/min):~15]
腎障害発現率が高率になるので代替薬を考慮する(抗菌薬TDM 臨床実践ガイドライン2022)
初回15~20mg/kg、以後1回7.5~10mg/kgを48~72時間毎(EO)

※ (EO)については、現時点で情報は限られているものの、本委員会として提案するものについては、エキスパートオピニオン(EO)として付記しています。

詳細は出典元をご確認ください。

参考資料:
1)バンコマイシン塩酸塩点滴静注用「明治」 電子添文
2)日本腎臓病薬物療法学会:腎機能低下時に最も注意が必要な薬剤投与量一覧(2026年改訂39版)

管理番号:VCMND-7

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