レズロック錠 薬効薬理

薬効薬理

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作用機序

Rho-associated coiled-coil containing protein kinase(ROCK)2は、T細胞受容体シグナル伝達を含むT細胞免疫応答の調整、細胞骨格系再構築及びエフェクターT細胞の機能獲得において中心的な役割を果たすRhoGTPaseシグナル伝達経路の下流に存在する分子である1)
ベルモスジルはROCK2に選択的に結合し、ROCK2のキナーゼ活性を阻害した2,3)

慢性GVHD
慢性GVHDの慢性炎症には、Th17細胞とTfh細胞の過剰な活性化4~7)と、Treg細胞の減少4,5,8)が関わっている。また、慢性GVHDの線維化には線維芽細胞の増殖とコラーゲン産生の促進5)が関わっている。なお、細胞内の転写因子MRTFを介したRhoシグナル伝達が線維化において重要な経路であることが知られている9,10)

レズロックの作用機序
レズロックは慢性GVHD において、ROCK2阻害2,3)によるTh17細胞、Tfh細胞への分化抑制とTreg細胞への分化促進による免疫調整作用3,11)を示すと考えられる。また、線維化に関与する転写因子MRTFを介した組織線維化シグナル伝達経路の抑制により抗線維化作用12~14)を示すと考えられる。

Th17細胞:ヘルパーT17細胞、Tfh細胞:濾胞性ヘルパーT細胞、Treg細胞:制御性T細胞
MRTF:Myocardin関連転写因子、STAT:シグナル伝達兼転写活性化因子

監修:徳島大学大学院医歯薬学研究部 血液・内分泌代謝内科学分野 教授 松岡 賢市  先生

非臨床試験

本項におけるベルモスジルメシル酸塩の投与量及び濃度は、ベルモスジル(遊離塩基)換算値を表記した。

(1)ROCKに対する酵素阻害

1)ROCK1及びROCK2に対する酵素阻害(in vitro2)

末梢血管平滑筋細胞由来のROCK1及びROCK2を用いてベルモスジルメシル酸塩の酵素阻害活性を評価した結果、ROCK1、ROCK2に対する50%阻害濃度(IC50値)は、それぞれ3.04μmol/L、0.081μmol/Lであった(A)。
また、ラット脳から抽出したROCK2を用いてベルモスジルメシル酸塩のROCK2阻害様式を評価した結果、阻害様式はATP競合的であることが示された(B)。

ROCK1及びROCK2に対する酵素阻害


  • 【方法】A:末梢血管平滑筋細胞由来ROCK1及びROCK2タンパ、[γ33P]ATP及び S6 キナーゼ(S6K)を含む溶液中にベルモスジルメシル酸塩(0~10μmol/L)を添加し、[γ33P]S6Kの放射活性を指標にROCK1、ROCK2に対する酵素阻害活性を評価した。
  • B:ラット脳から抽出したROCK2、[γ33P]ATP及びS6Kを含む溶液中にベルモスジルメシル酸塩(0.05μmol/L)又はROCK1/2阻害剤Y-27632(0.1μmol/L)を添加し、[γ33P]S6Kの放射活性を指標にROCK2阻害様式を評価した。

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