製品特性
1.レズロックは、本邦において慢性GVHD(ステロイド剤の投与で効果不十分な場合)を対象に新有効成分含有※医薬品として製造販売承認を取得した、初めての薬剤です。
※ 有効成分:ベルモスジルメシル酸塩
- 4. 効能・効果
造血幹細胞移植後の慢性移植片対宿主病(ステロイド剤の投与で効果不十分な場合)
2.ROCK2を選択的に阻害し(in vitro)1)、T細胞免疫応答の調整作用及び抗線維化作用を示しました。
ROCK2:Rho-associated coiled-coil containing protein kinase 2
- ●T細胞免疫応答の調整作用
ヒト末梢血単核細胞のCD4陽性T細胞に対し、ヘルパーT17細胞(Th17細胞)の転写因子IRF4及びRORγtの発現量及びリン酸化STAT3(pSTAT3)量の減少を示しました(in vitro)2)。
また、CD4陽性T細胞に対し、濾胞性ヘルパーT細胞(Tfh細胞)の細胞割合の減少を示し(in vitro)3)、制御性T細胞(Treg細胞)の活性化に関与する転写因子であるリン酸化STAT5(pSTAT5)及びFoxp3の発現を亢進しました(in vitro)2)。
IRF4:インターフェロン調節因子4、RORγt:レチノイン酸受容体関連オーファン受容体γt、
pSTAT:リン酸化したSTAT(シグナル伝達兼転写活性化因子)、Foxp3:フォークヘッドボックスP3
- ●抗線維化作用
ヒト肺線維芽細胞の線維化形成に関与するコラーゲン産生を阻害しました(in vitro)4)。
ヒト肺線維芽細胞及びマウス線維芽細胞における線維化促進シグナル伝達を抑制しました(in vitro)4)。
ブレオマイシン誘発マウス肺線維症モデルに対し、肺湿重量及び肺線維化率の増加を抑制しました(マウス)5)。
3.ステロイド依存性又は抵抗性の慢性GVHD患者に対し、有効性が認められました。
- ●海外第Ⅱ相試験(KD025-213試験:ROCKstar試験)において、最良全奏効率(best ORR)※(最終患者登録後1年経過時点†)[95%信頼区間(CI)]は、レズロック200mg1日1回投与群、1日2回投与群でそれぞれ72.7%[60.4, 83.0]、77.3%[65.3, 86.7]を示し、95%CIの下限値が事前に設定した閾値30%を上回りました
〔主要評価項目:検証的な解析結果6)〕。
† 本試験において事前規定された解析時点(治験総括報告書におけるデータカットオフ日)は最終患者登録後6ヵ月経過時点ですが、本情報は承認審査過程で評価された解析時点(データカットオフ日)である最終患者登録後1年経過時点のデータに基づき作成しています。
- ●国内第Ⅲ相試験(ME3208-2試験)において、best ORR※(最終患者登録後24週経過時点)は、レズロック200mg 1日1回投与により85.7%[95%CI:63.66,96.95]を示し、95%CIの下限値が事前に設定した閾値25%を上回りました〔主要評価項目:検証的な解析結果7)〕。
20週以上奏効が持続した患者の割合は、13/18例(72.2%)でした〔副次評価項目〕7)。
※ best ORR:投与期間中のいずれかの評価時点で、一度でも総合効果が完全奏効(CR)又は部分奏効(PR)と判定された患者の割合
- 6. 用法・用量
通常、成人及び12歳以上の小児にはベルモスジルとして200mgを1日1回食後に経口投与する。併用薬に応じて、効果不十分な場合に1回200mg1日2回投与に増量できる。
- 7. 用法・用量に関連する注意(一部抜粋)
- 7.2 プロトンポンプ阻害剤又は強いCYP3A4誘導剤との併用により、本剤の血中濃度が低下する可能性があるため、これらの薬剤を併用する場合は患者の状態に注意し、本剤の効果が不十分な場合には、本剤を1回200mg1日2回投与に増量することを考慮すること。[10.2、16.7.1-16.7.3 参照]
4.重大な副作用は、感染症(肺炎、帯状疱疹等)が報告されています。
主な副作用は、疲労(20.3%)、頭痛、悪心、下痢、AST増加、ALT増加(5%以上)、上気道感染、末梢性ニューロパチー、高血圧、咳嗽、呼吸困難、嘔吐、便秘、そう痒症、筋痙縮、関節痛、γ-GTP増加、血中クレアチニン増加、体重減少、リンパ球数減少、血小板数減少、血中Al-P増加、食欲減退、高血糖、末梢性浮腫、無力症(2.5~5%未満)でした。(承認時)
副作用の詳細については、電子添文及び臨床成績の安全性をご参照ください。
- 1)
- 社内資料:ベルモスジル及び代謝物のin vitro ROCK阻害活性評価(承認時参考資料)(承認年月日:2024年3月26日、CTD2.6.2.2.1、2.6.2.2.2)[電子添文8)]
- 2)
- Zanin-Zhorov, et al.: PNAS. 2014; 111(47): 16814-16819.[電子添文20)]
- 3)
- Weiss JM, et al.: Science Signaling. 2016; 9(437): ra73.[電子添文21)]
- 4)
- 社内資料:ベルモスジルのin vitro評価系における抗線維化作用(承認時参考資料)(承認年月日:2024年3月26日、CTD2.6.2.2.4)[電子添文22)]
- 5)
- 社内資料:ブレオマイシン誘発マウス肺線維症モデルにおけるベルモスジルの抗線維化作用(承認時参考資料)(承認年月日:2024年3月26日、CTD2.6.2.2.5.6)[電子添文24)]
- 6)
- 社内資料:ベルモスジルの海外第Ⅱ相試験(KD025-213試験)(承認時評価資料)(承認年月日:2024年3月26日、CTD2.7.6.15)[電子添文2)]
- 7)
- 社内資料:ベルモスジルの国内第Ⅲ相試験(ME3208-2試験)(承認時評価資料)(承認年月日:2024年3月26日、CTD2.7.6.13)[電子添文18)]